ファイルサーバ上の共有フォルダを複数の「特定のユーザ」が「特定のExcelファイル」を開こうとすると、
Excelの応答が無くなります。また、その状態になってエクスプローラで
共有フォルダにアクセスを行うと、ウィンドウ上部のフォルダパス欄で読込み処理が行われている状態で
応答が無くなってしまいます。
切り分けとして以下を試しました。
<機器環境>
サーバ:ファイルサーバ(旧ドメイン):Windows 2008 R2 (64bit)【仮想サーバ:ESXi5.0】
ADサーバ(旧ドメイン):Windows 2008 R2 (64bit)【物理サーバ】
ADサーバ(新ドメイン):Windows 2012 R2 (64bit)【物理サーバ】
ユーザ:クライアント(新ドメイン):Windows7 (32bit) + OFFICE 2013
※ADサーバは、信頼関係が結ばれており、新ドメインに参加したユーザは、
旧ドメインのアクセス権を参照しファイルサーバへのアクセスを行っている。
■切り分け内容
①「特定のExcelファイル」を「特定のユーザ」のローカルPCにコピーして開くと問題無い。
②「特定ユーザ」が別のPCを利用して「特定のExcelファイル」を開くと問題無い。
③「特定ユーザ」のPCにローカルユーザでログインし、ファイルサーバへのアクセスは
「特定ユーザ」のアカウントで認証し、「特定のExcelファイル」を開くと問題ない。
④ Execlの応答が無くなっている時のPCのリソースを見ると、CPU、メモリ、ネットワークの負荷は無い。
⑤ Excelのキャッシュファイルを全て削除及び、ウイルスソフトの無効化を実施したが改善無し。
⑥ Office 2013 の修復を実施したが、改善無し。
⑦「特定のExcelファイル」を同一ファイルサーバの別共有フォルダに移すと開く。
※別共有フォルダに移したファイルを元のフォルダに戻して開くと応答が無くなる。
⑧ファイルサーバの再起動を行うと一時的に事象が改善される。
※但し、また2週間後辺りで再発する。
上記より、推測されるのは「特定ユーザ」の共有フォルダへのユーザセッションが
何らかの理由でファイルサーバ側残ってしまっている若しくは、
「特定ユーザ」が別のPCで該当ファイルを開けると考えると「ユーザプロファイル」に関わる
問題なのか切り分けが難航しています。
今回の事象は、最近になって発生するようになっており、
ここ最近におけるシステム変更については以下のとおりです。
■システム変更
①ドメインの移行
「旧ドメイン」から「新ドメイン」へ移行を行っています。
※新旧は信頼関係で結ばれています。
②ファイルサーバの容量拡張
容量拡張に伴い、以下の作業を実施。
1.仮想マシン(ファイルサーバ)に追加の仮想ディスクを割当て
2.共有フォルダの領域拡張の為、ボリュームを「ベーシックディスク」⇒「ダイナミックディスク」変換を実施。
3.共有フォルダのボリュームと追加ボリュームで「スパンボリューム」による拡張を実施。
③ファイルサーバの容量制限
共有フォルダに対してクォータ設定を実施。
※切り分け⑦の別共有フォルダは、クォータの設定としては別領域へ移した場合です。
本件について、類似事例等をご存じの方がいらっしゃればご教授を頂けますでしょうか。