こんにちは
日本語版の一般公開はGW明けなののですが、どうやら5/5 の英語版公開と同時に、英語サイトから言語選択で日本語を選んで入手できるようですので、Windows 7 Beta をメインマシンで使用していて、 RC にしたいけど情報を引き継ぎたいという方のために、USMT 4.0 を紹介しておきますね。
一般的にこのような場合、Windows 転送ツールで情報を一時的に別のドライブとかに吸い上げて、インストール完了後に再度、Windows 転送ツールを使って吸い上げた情報を新しい OS へ適用するという方法をとります。
同じことを USMT 4.0 でも当然できるのですが、4.0 からの新機能で目玉なのが、
Hard-link migration store と
Ability to gather data from an offline Windows® operating system です。
1.
Hard-link migration store HDD 内のファイルの構造を説明すると長くなるので、簡単に説明すると、ファイル名と実体は別でそれぞれはリンクされています。 通常は1つのファイル名に1個の実体がリンクしており、ファイル名が消えリンクが消えると実態も削除可能になります。
この機能は、移行作業のために、実体へのリンクをもう一つ作成します。 つまり1つの実体に2つのリンクが存在することになります。 これにより、片方のリンクが削除されても、実体を使っているリンクが残っているため実体は削除対象とはなりませんので、OS インストールを始める前に、別のディレクトに2つめのリンクをこしらえておいて、OS のインストール後にユーザー状態を復元し、リンクを削除する事によって、物理的なファイルコピー無しでデータの移行が行えます。
そのため、以前は20分かかってデータを吸い上げて、また20分かかって適用していた作業が、5分ぐらいで済むようになります。
2.
Ability to gather data from an offline Windows® operating systemこれは、データ収集を起動中の OS ではなく、オフラインで取得できるというもので、注目すべきは Windows.old フォルダからのデータ収集に対応しています。 そのため、すでに新規インストールを行い、Windows.old フォルダにデータが取り残されてしまっている方でも後からデータを収集して、インストールした OS に適用できます。
また、Windpws PE からブートして Windows ディレクトリを指定してデータを収集する機能もあります。
詳細:
http://technet.microsoft.com/en-us/library/dd560752.aspx (残念ながら今のところ英語の情報のみです)
簡単な説明:
http://technet.microsoft.com/ja-jp/windows/dd572169.aspx5/1 に MSDN に公開された RC を使って、会社のメインマシンで使っている Winodws 7 Beta からの移行を行いましたので、手順を記述しておきます。
オンラインの方法で行いました
1. Win7 RC 版の WAIK をインストールします。
※ WAIK の Tools の下に USMT があるので、そこから必要なツールを Win7 Beta 上で起動します。 USMT ディレクトリ配下 を USB メモリに入れておいて、そこから実行しても OK です
2. Win7 Beta 上で次のコマンドを実行します
Scanstate c:\migstore /auto /hardlink /nocompress3. Win7 RC 本体を同じ C ドライブに新規インストールします。
(必要に応じて:新 OS をドメインに参加させます)
4. Win7 RC 上に WAIK をインストールするか、USMT 配下を USB メモリにコピーしてあるならそれを使って、次のコマンドを Win7 RC 上で実行します。
Loadstate c:\migstore /auto /lac /lae /hardlink /nocompress5. 最後に余分に作成したファイルの実体へのリンクを次のコマンドで削除します。
Usmtutils /rd c:\migstore以上で完了です。
すべてコマンドラインなので、一般ユーザー向けではありませんが、なかなか便利なので企業の IT 管理者の方や、Power User さんは一度使ってみることをお勧めします(^^)。
P.S
気がついた事: Beta のときもそうでしたが、Desktop 上に配置したガジェットが移行されませんでしたのでご注意ください。
Forum operator in Microsoft KK